こんにちは。お仕事サポーターのきゃりみです。
ものごとをポジティブ(前向き)に捉える人と、ネガティブ(後ろ向き)と捉える人ではどんなメリット・デメリットがあるでしょうか。
例えば、ミ仕事でスをしてしまったとしましょう。
Aさんは”ミスをした”という経験に対し、
「ミスしちゃったけど確認作業の重要性を再認識できたな」
「ミスしちゃったことで初心に戻れたな」
とポジティブに捉える。
一方Bさんは”ミスをした”という経験に対し、
「もう信頼を回復するなんて無理だろう」
「あんなミスをするなんて僕はなんてダメなんだろう」
「いつも失敗ばかりだ」
とネガティブに捉える。
このように同じような経験をした場合でも人によって捉え方が違っているわけですが、何よりもBさんの方が辛くて苦しい思いをするはず。
一方Aさんであれば、落ち込みや後悔の気持ちがあっても、前向きに考えることで長い時間マイナス感情に浸ることはありません。
またネガティブ思考は「次のアクション(行動)」にも影響があります。
Aさんは前向きに捉えることで、失敗を機に明日から新たな気持ちで取り組んでいくことが想定できますね。
一方Bさんは、ネガティブな思考が頭の中をグルグル回り「またミスするかもしれない」「今度ミスしたらこの会社にいられれない」「失敗すると上司に嫌われるかも」などと思考の悪循環に陥り、仕事へのモチベーションも下がり本来の能力を発揮できなくなるかもしれません。
それと同じでまずは自分の考え方のクセを知ることが完全の1歩なのよ♩
そこで今回は「考え方のクセ」についてお伝えします!
- 過去の経験なのに未だに引きずっていることがある
- ミスや失敗をすると、自分がダメな人間のように思える
- 怒られた後、なかなか切り替えることができない
- 心配性で行動に移せないことが多い
ネガティブ思考は考え方のクセ
心理学の「認知」という概念において「認知の歪み」というものがあります。
「受け止め方のクセ」「考え方のクセ」「思い込みのクセ」のこと
例えば、髪を触る癖がある人は”自分には髪を触るクセがある”、ということに気づかなければ知らず知らずのうちに繰り返してしまいます。
ですが”自分には髪を触るクセがある”ということを理解した後なら、髪を触った瞬間に「あ、また触ってるな。やめよう。」と、徐々に癖を克服することができますよね。
まずは、自分にどんな癖があるのかを知ることが、ネガティブ思考を変える第一歩です。
以下に「認知の歪み10種類」というものと例を挙げています。
自分にはどんなタイプの癖があるのかな?と、理解することから始めてください。
いつもの考え方をしてしまった時に「あ、この受け止め方はまた癖が出てるな!ちょっと待てよ、他の人ならどう考えるかな?」と客観的に考えてみることで、バランスのとれた考え方に変える効果があります。
認知のゆがみ10種類
全か無か思考
完璧主義的な思考。ものごとを「白か黒か」に分けて考えようとする。何ごとにも「完全」「完璧」なんてものはないのに、「0」か「100」のような極端な判断をする。
- 1つの失敗をしただけで「私は〇〇失格だ」と思う。
- あるとき子どもをきつく叱ってしまったことで「私は子どもを育てる資格がないんだ」と思う。
- 一部の性格を指摘されただけで「私は性格が悪いんだ」と思う。
- A社に落ちたことで「私はどこにも就職できないんだ」と思う。
過度の一般化
たったひとつの良くないことから世の中が全てそうであるかと考える。「いつも」「絶対」「みんな」という考え方をする。
- ある人に嫌いと言われたことで「いつも私は嫌われるのだ」と思う。
- 「男は絶対浮気する」
- 「みんな真実を知りたいに決まっている」
- 「誰でも嬉しい(イヤ)に決まっている」
選択的抽出・心のフィルター
ものごとの悪い面ばかりが目につき、他のものは何も見えなくなってしまう。ものごとの良い部分を全く意識できなくなる。
- 他の人からは評価を得ていることでも、1人の人から非難されたことが頭から離れない。
- 過去の人生を振り返って「なに1つ良いことなんてなかった」
- 彼女のイヤな部分ばかりに目が行き、良いところに目が行かない。
マイナス化思考
単によいことを無視するだけでなく、何でもないことや良い出来事を悪い出来事にすり替えてしまうこと。
- 仕事がうまくいったが今回は運が良かっただけだ。
- 友人が褒めてくれたがお世辞に決まっている。
- 宝くじに当たった。次は絶対に悪いことが起きる。
感情的決めつけ
感情を根拠に物事を決め付けてしまうこと。
- これだけ怒りを感じているんだから、あの人は最低の人間に違いない。
- 私はなんて自己否定感が強いんだろう。自己否定感が強いのは、私がダメ人間である証拠だ。
- 営業職はとても辛い。営業という仕事は良くない仕事だ。
結論の飛躍(独断的推論)
特に確かな根拠もないのに悲観的な結論を出す。
1.心の読みすぎ
- コソコソ話をしている姿を見て「きっと自分の悪口を言っているんだ」と思う。
- 連絡の頻度が減ったことで「もう彼は私を好きではないんだ」と思う。
2.先読みの誤り
- 会社が経営不振だ。きっと潰れてしまう。
- 仕事で失敗した。一生平社員のままだ。
- 私は一生恋愛できないに違いない。
過大評価と過小評価
短所や失敗を過大視し、長所や成功したことを評価しない。
- 「普通」と評価されたということは、私には能力がないということだ。
- 友人の失敗に対して「運が悪かったんだよ」と言っておきながら、自分の失敗に対しては「もう終わりだ」などと考える。
- 尊敬している先輩の間違いに対し「あの先輩の言っていることは正しいに決まってる。私が間違っているんだ」と先輩を過大評価し自分を過小評価。
すべき思考
「~すべき」「~すべきではない」「~でなければならない」と考える。
- 人に親切にされたら感謝すべきだ。
- 何ごとも諦めてはならない。努力すべきだ。
- 男性は仕事をし、女性は家を守らなければならない。
- 母親の言うことは聞かなければならない。
レッテル貼り
ネガティブなレッテル(名札)を貼ってしまうこと。
- 仕事でミスをしてしまい、私は”大ばか者”だ。
- 末っ子は”わがまま”だ。
- 結婚しないのは人生の”負け犬”だ。
自己関連づけ
なにか良くないことが起こったとき、自分に責任がないようなことでも自分のせいにする。
- あの人が仕事を辞めてしまったのは、私が相談に乗ってあげなかったからだ。
- 彼が仕事に失敗したのは、私がしっかり支えてあげなかったからだ。
- あの人が私にきつく当たるのは、私が失敗したからだ。
- 旅行で雨が降ったのは、私が雨女だからだ。
最後に
今回は、ネガティブ思考になりがちな人の考え方のクセについてお伝えしましたがいかがでしたか?
大なり小なり、いくつかの認知の歪みに思い当たる点があったのではないでしょうか。
前述したように、クセに気づいた後はクセをやめていくことが可能になります。
もちろん、程度の差があるので100%改善できるとは限りませんが、どれぐらい強固なクセなのかを理解していくことも重要。
マイナス思考やマイナスの感情に浸ってしまったときには「認知の歪み10種類」のどれかに当てはまってないかな?と振り返る練習をしましょう。
それだけでも改善していくことは多いですが、なかなかうまくいかない人は「認知療法」や「認知行動療法」のワークなどをやってみると良いかもしれません。
具体的な方法についてはまたご紹介しますね。